古谷さんお悩みのようですね…!
矯正の効果がいつから出るか、さらには矯正によって得られる様々な効果ってどんなものがあるのか、いざ矯正を始めてしまうともう後戻りできないので不安になる気持ち分かります。
この記事ではインビザライン治療の効果がいつごろから出てくるのかを解説し、さらに矯正治療によって得られる費用対効果も説明します。
治療をなるべく効果的に進める方法はないのでしょうか?
確かに、治療はなるべく早く効果が出て欲しいですもんね。
それでは今回、治療をより効果的に進めるための策や効果が出にくいケースなども合わせて解説するのでチェックしてくださいね。
では、見ていきましょう!
Contents
インビザライン矯正治療の効果
この章では、インビザライン矯正治療の効果を以下3つの視点から解説していきます。
- いつから実感できるのか
- ワイヤー矯正とインビザラインの特徴比較表
- インビザライン治療の費用対効果
矯正治療では歯が綺麗に並ぶことや咬み合わせが整うことだけでなく、そこから発生する二次的な効果も期待できます。
インビザライン矯正が終わって「矯正してよかった!」と思えるような素敵なメリットを紹介しますので、必見ですよ!
では、見ていきましょう!
いつから効果を実感できるのか
ここでは、まずインビザライン矯正治療の効果はいつから実感できるのかを解説します。
まず、ここでの矯正治療における効果の定義は以下の2つとします。
- 歯が動いた
- 咬み合わせが改善された
結論から言うと、インビザライン矯正治療ではマウスピース装着を開始して早い段階で効果を感じることはほぼありません。
矯正治療が終了する頃になると大体の歯列や噛み合わせが整い効果を実感できるようになりますが、それまではあまり効果を感じることのできない場合もあります。
インビザライン矯正治療で早い段階で効果を実感することができないのには、以下のような理由があります。
- マウスピースは段階的に歯を動かす
- 段階的に動かし最終的に全てが良くなるように計算されている
- インビザライン矯正は複雑で緻密に歯を動かす
- 1枚のマウスピースで歯を動かせる距離は最大0.25mm
- 1ヶ月で動く距離は最大1mm
装着済みのマウスピースの型が少しずつ変わっているのを見て「あ、ちゃんと動いているんだ」と実感する場合はありますが、実感が少ないので「ちゃんと確認したら、かなり歯が動いてくれてました」と驚く方も多いです。
ん?インビザラインは、効果が出にくいということでしょうか?
インビザラインは、効果を実感しにくいだけで、きちんと歯は動いてくれるので安心してください。
インビザラインの高い矯正効果は間違いないのですが、歯に無駄なストレスをかけることなく最短で矯正治療が完了するように計画されており、最終的にピタリと計画通りに矯正されるようになっています。
少しずつ歯が動くように設計されているので、『効果を感じにくいだけで実は歯がかなり動いている』というわけなんです。
なるほど、そういうことか!
少しずつ動かすからインビザラインは痛みが少なそうですね。
その通りです!
インビザラインでの矯正治療は痛みも少ないから、そういったメリットも魅力ですよね。
ワイヤー矯正とインビザラインの特徴比較表
ここではワイヤー矯正とインビザライン矯正の特徴を比較表を用いて解説します。
全体矯正をする場合におけるインビザライン矯正とワイヤー矯正の特徴を下の表にまとめました。
比較項目 | インビザライン矯正 | ワイヤー矯正 |
費用 | 80万〜100万円 | 60万〜120万円 |
矯正期間 | 2年〜2年半 | 1年〜3年 |
効果 |
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見た目 |
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痛み | ほぼない | 強い痛みを伴う場合がある |
取り外しの手軽さ | 手軽に着脱可能 | 着脱できるのは医師のみ |
ワイヤー矯正はワイヤーで歯を動かすため、患者自身がどのように歯に圧力がかかっているのかを確認しやすい特徴があります。
さらに強い痛みを伴うこともあるので、どこの歯が動こうとしているかを感じやすいです。
一方でインビザライン矯正は透明なマウスピースでどこから歯に圧力がかかっているのかを患者自身が把握しにくい特徴があります。
さらに歯を段階的に動かすため一度に強い痛みを感じることはないので、どこの歯が動いているのか感じにくいのです。
インビザライン治療の費用対効果
インビザラインの効果を実感するのには時間がかかることをご理解いただけたと思いますので、この章ではインビザライン治療はワイヤー矯正や他のマウスピース矯正と比較しても、費用対効果の高い矯正方法であるということを解説していきます。
インビザライン治療の費用対効果とは、費用をかけてインビザライン矯正をしたことで、他の矯正方法に比べて費用に見合った効果が得られているかを表すものです。
矯正は期間が伸びることで金銭的負担・精神的負担共に増えていくため、なるべく短期間で治療を完了した方が費用対効果は高まります。
では、どのような費用対効果があるのかをご覧ください。
- 2年〜2年半ほどの期間、マウスピースを装着するだけで歯列や噛み合わせが整う
一生ものの歯並びを2年〜2年半少しのストレスに耐えるだけで、手に入れることができる。 - ワイヤー矯正よりも精神的なストレスが少ない
矯正による痛みが少なく、矯正していることが目立ちにくいのでストレスになりにくい。 - 計画通りに治療完了する可能性が高い
1日の装着時間を守りトラブルなく治療できれば、計画通りに治療完了する可能性が高い。 - 矯正治療に費やす手間が少ない
インビザライン治療は、マウスピースを10日ごとに交換していくだけで治療が完了する方法です。 - 矯正治療で通院が少ない
初期は1ヶ月に1度、その後は2~3ヶ月に1度の通院頻度です。 - 仕上がりのイメージを事前に確認できる
治療計画を事前に3Dで確認できる上に、複数の治療パターンや仕上がりを比較することが可能です。 - 仕事への影響が少ない
取り外せる矯正器具なので、仕事に悪影響をもたらすリスクが低いです。
インビザライン治療の効果に関する項目をご覧いただき、いかがでしたか?
インビザライン矯正は段階的に少しずつ歯を動かすので大きな効果を実感しにくい特徴がありますが、マウスピースを全て使用して治療が完了した際にはしっかり歯が動いているので心配いりません。
先生!最後の費用対効果なんですが、どうしたらなるべく費用対効果をあげられるんですか?
それは短期間で矯正治療を完了するために、ルールを守ることが大切です。
矯正治療が長引くほど費用面・生活面での負担も増えていくので、費用対効果は下がってしまいます。
費用対効果をあげるために短期間で治療を完了するためのルール、みなさんきになりますよね。
次の章では、このルールを含めどのようにしたらインビザライン治療を効果的に進められるのかを解説していきます!
インビザライン治療を効果的に進める方法
インビザライン矯正の効果に関する理解が深まったところで、次はインビザライン治療を効果的に進める方法を解説します。
- スムーズなインビザライン矯正の基本
- より効率的な治療のために知っておきたいこと
インビザライン矯正治療を効率的に進めるためには、矯正医だけでなく患者自身が協力することがとても大切ですのでここでしっかりポイントを押さえておきましょう!
スムーズなインビザライン矯正の基本
まずは矯正をするのであれば、スムーズなインビザライン矯正のために基本となる当たり前にしなくてはならないことを確認しておきましょう。
- 矯正歯科医とのコミュニケーション
- マウスピースを無くさないよう管理
- 1日20〜22時間マウスピースを装着する
インビザライン矯正はワイヤー矯正よりトラブルが起こりにくいとは言われていますが、それでも気になる違和感や痛みがあった場合には矯正歯科医に相談できた方が安心ですよね。
それと、「飲み会でマウスピースを外してそのまま無くしてしまった!」という人や1日着け忘れて外出してしまったなんて人、意外と多いんですよ。
それでは、この基本を理解した上でより効率的な治療をするために知っておきたいことをご紹介します。
より効率的な治療のために知っておきたいこと
矯正の基本的なルールを押さえた上で、より効率的な治療のために知っておきたいことをご紹介します。
- チューイーを使用してマウスピースをはめる
- 必要なアタッチメントを装着する
- 加速矯正装置を使用する
- 口内ケアで虫歯や歯周病トラブルを予防
- ワイヤー矯正と組み合わせた治療を検討
①チューイーを使用してマウスピースをはめる
インビザライン矯正をする人の中には初期段階ではチューイーを使用してマウスピースをはめていても、慣れてくると歯ではめるようになる人もいます。
歯ではめると奥までマウスピースがはまらない場合があり、そうすると全ての歯が予定通りに動かないため矯正がスムーズに進まないのです。
②必要なアタッチメントを装着する
アタッチメントは歯にかかる圧力を微調整する役割を持っており、多少の出っ張りがあるため食事中などに気になり外れてしまう場合や元から装着することを拒む人もいます。
インビザライン矯正において細かな歯の動きを実現するためにアタッチメントは欠かせない存在ですので、必要な部分には装着するようにしましょう。
③加速矯正装置を使用する
加速矯正装置とは矯正の効果を早めるために併用して使用する装置のことで、主に用いられるものには『光加速矯正装置』と『振動型加速矯正装置』があります。
『光加速矯正装置』を使用した場合には2年〜3年程度かかるインビザライン矯正治療が最短で8ヶ月〜1年で終わる可能性があり、かなり効率的な治療が可能になります。
④口内ケアで虫歯や歯周病トラブルを予防
インビザライン矯正治療を中断せざるを得ない一つの要因に、口内トラブルがあります。
矯正治療中に虫歯や歯周病になってしまうと矯正を中断して治療を優先しなくてはならない場合があり、かなりのタイムロスになってしまいますのでご注意ください。
⑤ワイヤー矯正と組み合わせた治療を検討
インビザラインでは動かすのにかなり時間がかかる部分を部分的なワイヤー矯正で治療することで、インビザライン矯正がより効率的に進められるケースもあります。
歯を大きく移動させたい場合にワイヤー矯正は有効で、インビザライン矯正は細かな調節をすることが得意です。
それぞれの利点を活かして矯正治療を進めると、かなり効率的な治療ができるのです。
インビザライン矯正治療を効果的に進める方法をご覧いただき、いかがでしたか?
矯正における当たり前のルールを守った上で、さらにいくつかのポイントを押さえると効率的な治療を目指すことができるとお分りいただけましたでしょうか。
それでは次はインビザライン治療で効果が出ない悪い症例をご紹介しますので、しっかりチェックして同じミスをしないように気をつけましょう。
インビザライン治療でうまく効果が出ない悪い症例
この章では、インビザライン治療でうまく効果が出ない悪い症例を解説します。
効果が出ない症例にはパターンがあり、大きく分けると以下のようになります。
- ルールを守らないパターン
- トラブルが発生するパターン
では、見ていきましょう。
ルールを守らないパターン
- 1日20〜22時間以上装着しなくて歯が予定通り動かない
インビザライン治療では1日20〜22時間以上装着することを前提に治療計画が立てられているので、それを守らないと予定通りに治療が完了しません。 - マウスピースを順番通りに装着せずうまく歯が動かない
マウスピースは順番通りに装着することで歯並びが動くように緻密に計算されており、順番を守らないとうまく歯が動かない場合があります。 - 決められた日数でマウスピースを交換せずスケジュールが崩れる
決められた日数を守らないとどんどんスケジュールが後ろに倒れていき、最終的には治療期間が伸びてしまいます。 - 一定期間マウスピースを装着せずに歯が後戻りする
「ちょっとだけならいいか」という気持ちでマウスピースの装着をサボってしまうと、「気がついたら1週間ほとんどしていなかった・・・」なんて場合もあります。一定期間装着しないと歯が元の状態に戻ろうとするので、注意が必要です。
ルールを守らないとインビザライン治療の効果が現れなくなるリスクがあることをご理解いただけましたか?
インビザライン治療は非常に優れた矯正方法で、効果が出ないのは矯正方法や医師の問題ではなく患者さん本人にある場合も多く見られます。
もし今後矯正を始められる方は、ぜひルールを守るように気をつけて矯正されることをおすすめします。
トラブルが発生するパターン
- 口内ケア不足で歯周病になり治療が優先される
インビザライン矯正はマウスピースを長時間着用するため、しっかり口内ケアをしないと歯周病になるリスクがあります。歯周病になると歯が不安定になり動きやすくなってしまうので、まずは歯周病治療を優先する必要が出てくるのです。 - 口内ケア不足で虫歯になり治療が優先される
歯周病同様、虫歯の場合も治療が優先されることがあります。重度の虫歯になると抜歯しなくてはならないリスクもあり、抜歯すると再び歯並びも変わります。そのため、先に治療をしてから全体の歯並びを整える方が効率的なのです。 - 銀歯など詰め物が取れて治療が優先される
銀歯などの詰め物が取れた場合も治療が優先されることがあります。詰め物の形が変わると噛み合わせにも影響が出るので、先に詰め物を治療してから矯正治療をすべきなのです。 - トラブル対応の結果歯型が変わり、型を取り直す必要が出る
上記のようなトラブルに対応すると歯型や噛み合わせが変わることがあります。その場合は、型を取り直して治療し直す必要があります。 - 奥歯が正しく矯正されなかった
マウスピースが奥までうまくはまっていない状態が長いと、奥歯が正しく動きません。前歯の歯列は矯正されても奥歯が正しい位置に移動しなければうまく噛み合わなかったり歯列に問題が残ったりするので注意が必要です。 - インビザライン矯正治療が完了した際に奥歯がうまく噛み合わない
インビザライン治療では長時間マウスピースを装着していることによって、奥歯の沈み込みが発生する可能性があります。奥歯が沈み込むと前歯部分では噛み合っていても後ろが噛み合わないような歯並びになってしまうリスクがあります。
うまく効果が出ない場合には、それなりの理由があることや患者さん自身の行動で改善できる症例が多いことにお分かりいただけましたか?
しかし稀に、ルールに乗っ取りインビザライン矯正をしたのにもかかわらず、矯正終了時に奥歯の噛み合わせがうまくいかないことがあります。
一定期間マウスピースを装着しないことや奥歯部分のマウスピースを薄く削ったり分断したりするなどして対応すれば自然と噛み合わせが戻ってくることが多いのですが、予定よりも時間がかかってしまうので効率的な治療ではありません。
しかし、常にアンテナを張っておけばすぐに矯正歯科医に相談することでリスクを管理できるので、これからインビザライン矯正をする人や今まさに矯正中の人は気をつけてみてくださいね。
それでは、最後にこの記事をまとめます。
まとめ
ここまでインビザライン治療の効果や費用対効果をグンと高める方法をご紹介してきましたが、みなさんご理解いただけましたか?
インビザライン矯正の効果を求めるのであれば、全て歯科矯正医に任せるのではなく患者さん自身も様々なことに気をつけなければならないことにもご共感いただけるかと思います。
それでは最後に、この記事をおさらいしていきましょう。
- インビザライン矯正の初期段階で効果を実感することは難しい
- インビザライン治療は歯を段階的に少しずつ動かす複雑で緻密な計画に基づいている
- インビザライン矯正の費用対効果を上げるにはなるべく短期間で治療を完了するべき
- 短期間での治療完了のためには必要なのは効率的な治療
- 効率的な治療は基本的な矯正のルールを守った上で成り立っている
せっかインビザライン矯正をするのであれば高い費用対効果があった方が良いですよね。
これからインビザライン矯正をしようと検討している人やすでに矯正中の人はぜひこの記事を参考にして、矯正治療を行ってみてください。
しかもこんなお金をかけて矯正しているのに、それに値するだけの効果が得られるのか不安になってきちゃった・・・