八重歯矯正の費用・期間・方法を歯科矯正医が全解説

 

「八重歯(乱杭歯)って矯正で治せるのかな・・・矯正できるなら費用が知りたい」

 

歯科矯正医 柏先生

矯正って「費用が高そう!」というイメージが強いですが、実は八重歯治療の矯正の種類や費用にも幅があります。

八重歯の矯正は症状次第で抜歯が必要な大掛かりな矯正になりますが、歯の一部分だけを動かす矯正で十分な場合もあります。

そこで今回は、一般的にあまり知られていない八重歯矯正治療の費用・期間・方法を歯科矯正医が徹底解説していきます。

 

この記事で分かる主な内容
  • 費用を抑えられる矯正方法
  • 自分に適切な矯正方法

 

今後八重歯の矯正を考えている方は、矯正について正しい知識を持っておかないと勿体ないです。

なるべく効果的な施術をできるだけ安価で受けられるように、まずは矯正に関して理解を深めましょう!

八重歯を治す2つの矯正方法

八重歯を治すには2つの矯正方法があります。

2つの矯正方法
  • 全体矯正
  • 部分矯正

そもそも八重歯(乱杭歯)とは以下のような状態の歯です。

  • 上顎の犬歯が外側に出ている状態
  • 歯と歯が重なり合っている状態
  • 多くの歯が重なり合っている状態

外側に出ていたり他の歯と重なり合っていたりする八重歯を矯正するには、以下のいずれかの方法で八重歯が入るスペースを作り『全体矯正』『部分矯正』するのが一般的です。

  • 小臼歯(奥歯)を抜歯する
    ⇨ 全体矯正 or 部分矯正
  • 歯の側面に向かって歯列を全体的に広げる
    ⇨ 全体矯正 or 部分矯正
  • 歯の表面を削る(IPR)
    ⇨ 全体矯正 or 部分矯正

この章では、八重歯治療の『全体矯正』『部分矯正』の方法を解説していきます。
早速みていきましょう!

全体矯正

まず、八重歯(乱杭歯)矯正治療の一つ目の方法として、全体的に歯を動かして噛み合わせや見た目を良くする【全体矯正】があります。

施術手法としては主に3つあり、それぞれ特徴的なのでチェックしていきましょう。

八重歯の全体矯正の表1
歯科矯正医 柏先生

上記3つの施術方法は、歯科矯正をする中で人気の施術方法になります。

よく「ワイヤー矯正じゃないときちんと矯正されない」といったことが耳に入ることがありますが、それは間違いで、今までワイヤー矯正を使っていた名歯科医でもインビザライン(マウスピース矯正)を導入する方がたくさん出てきています。

そして実は、私も歯科矯正には『インビザライン』を推奨する1人です。

これから解説する各施術ごとのメリット・デメリットを確認しながらインビザラインとワイヤー矯正を比較してみてください。

 

◉ワイヤー矯正(表側)

八重歯の全体矯正の表2
八重歯のワイヤー矯正(表側)
方法 歯の表側にブラケットを装着し、そこにワイヤーを通すことで歯を矯正
治療方法
  • 抜歯でスペースを確保し、ワイヤーで歯全体を動かして八重歯を動かす
  • 歯の表面を削りスペースを確保し、ワイヤーで歯全体を動かし八重歯を動かす
  • 床矯正や奥歯の後方移動などでスペースを作り、そこに八重歯が移動するように歯全体を矯正して動かす
メリット
  • スタンダードな方法でどのような歯並びにも対応
  • 舌に当たらず発音・咀嚼に影響がない
  • ワイヤー矯正(裏側)より安価
  • 全体の歯を同時に動かせる
デメリット
  • 矯正していることが見て取れる
  • 口を閉じると唇が器具で突出することがある(出っ歯のよう)
  • 重度の八重歯の場合は抜歯・床矯正が必要になる
  • 一度装着したら取り外せないため、虫歯ケアが必須
  • 医師しか器具を調整できず、外れた場合対応できない
  • 金属アレルギーの人やコンタクトスポーツをする人は不可
  • 金具が原因の口内炎ができる可能性あり
  • 3~4週間に一度のペースで通院が必要

 

歯科矯正用語の補足

  • ※ブラケット
    歯にワイヤーを通すことのできる装置のことで、このブラケットを歯に装着してブラケットにワイヤーを通すことで歯が矯正されます。また、ブラケットには金属性・非金属性のものと2種類あります。
  • ※床矯正
    「側方拡大装置」などの矯正装置を用います。これによって歯列を広げることが可能で、抜歯が不要になるメリットがあります。

 

◉八重歯のワイヤー矯正(裏側)

八重歯の全体矯正の表3
八重歯の矯正治療(裏側)
方法 歯の裏側にブラケット装置を装着し、そこにワイヤーを通して歯を矯正
治療方法
  • 抜歯しスペースを確保し、ワイヤーで歯全体を動かして八重歯を動かす
  • 歯の表面を削りスペースを確保し、ワイヤーで歯全体を動かし八重歯を動かす
  • 床矯正や奥歯の後方移動などでスペースを作り、そこに八重歯が移動するように歯全体を矯正して動かす
メリット
  • 外からは見えないため矯正しているとわからない
  • 歯の表面をキレイに保てる
  • ホワイトニングを同時進行可能
  • 出っ歯の原因となる舌癖の改善
  • スポーツも問題なく実施可能
  • 「ハーフリンガル」(上は裏側、下は表側にワイヤーを装着)なら目立ちにくく効率的に矯正できる
デメリット
  • 痛みや舌に当たる違和感がある
  • 重度の八重歯の場合は抜歯・床矯正が必要になる
  • オーダーメイドのものが多く費用が高額になりがち
  • 舌が装置に当たるため、発音・咀嚼に影響あり
  • 歯の裏側の歯磨きが難しいため、器具周りのケアが難しい
  • 金属アレルギーの人は不可
  • 金具が原因の口内炎ができる可能性あり
  • 3~4週間に一度のペースで通院が必要

◉八重歯のマウスピース矯正(インビザライン)

八重歯の全体矯正の表4
八重歯のマウスピース矯正(インビザライン)
方法 透明なマウスピースを使って歯全体を矯正する
治療方法
  • 抜歯しスペースを確保し、八重歯が正しい位置に収まるようマウスピースで歯全体を動かす
  • 歯の表面を削りスペースを確保し、マウスピースで八重歯が正しい位置に収まるよう歯全体を動かす
  • 歯全体を側面へ動かし歯列を広げ、できたスペースに八重歯を動かすまでをマウスピースで矯正する
メリット
  • 矯正していることが側から見てわからない
  • 2〜3ヶ月に一回の通院
  • 自分自身で取り外し可能なため、虫歯になりにくい
  • 光学スキャナー1回で型取りが終わるので楽
  • 金属アレルギーの人やスポーツをする人でも問題なし
  • ホワイトニングと併用可能
  • 段階的に歯を動かせるため、違和感や痛みが少ない
デメリット
  • ワイヤー矯正よりも終了までに時間がかかる場合がある
  • 1日20時間以上の装着を自己管理で徹底する必要がある
  • 歯並びや骨格によっては適応できない場合がある

部分矯正

また、軽度の八重歯(乱杭歯)は奥歯を動かさずに前歯の一部分だけを矯正する【部分矯正】でも治療が可能です。

「ワイヤー矯正(表側)」、「ワイヤー矯正(裏側)」は全体矯正でも紹介した手法ですが、一部分だけにワイヤーを装着することで部分矯正の手法にもなります。

八重歯のワイヤー矯正の部分矯正の表

この手法の他にマウスピースで部分矯正ができる『インビザライン』『インビザラインGo』『格安マウスピース矯正』の3つが主流となってきています。

八重歯に対するマウスピースの部分矯正の表1
歯科矯正医 柏先生

インビザラインは、全体矯正でもでてきましたが、部分矯正にも適している矯正方法です。

また、新たに『インビザラインGo』『格安マウスピース矯正』が登場しましたので、この2つの違いも含め、どういったマウスピース矯正なのか分からない方も多いと思いますので、メリット・デメリットなどを解説していきますね。

 

◉マウスピース矯正(インビザラインGo)

八重歯に対するマウスピースの部分矯正の表2
インビザラインGo
方法 透明なマウスピースを使って前歯のズレを矯正する
治療方法
  • 歯の表面を削りスペースを確保し、マウスピースで八重歯が正しい位置に収まるよう歯全体を動かす
  • 歯全体を側面へ動かし歯列を広げ、できたスペースに八重歯を動かすまでをマウスピースで矯正する
メリット
  • iPhone・iPadの専用アプリで治療可能かどうか5分以内にわかる
  • 光学スキャナーで型取りをすればすぐに治療計画のシミュレーションを見られる
  • 予測実現性の高い治療で、装着時間を守れば治療が計画通りに進む
  • 一度にまとめてマウスピースを受け取れるので通院の手間がない
  • 矯正していることが側から見てわからない
  • 短期間で前歯だけ矯正できる(八重歯含む)
  • インプラント治療のためのスペースを空けるのに有効(抜歯した部分へ歯が動いてしまうのを防ぐ)
  • 全体矯正などで八重歯治療をした後、歯の後戻り対策に有効な方法
  • 取り外し可能でお手入れしやすく虫歯や歯周病になりにくい
  • ホワイトニングと併用可能
デメリット
  • 軽度な歯並びの不正にのみ対応
  • 重度の八重歯には対応できない
  • 全体的な噛み合わせや歯並びの不正は治療不可
  • 5番目(第2小臼歯)の歯までしか動かせない
  • 奥歯を動かせないため抜歯を伴う大掛かりな矯正治療には向いていない
  • 装着を自己管理で徹底する必要がある
  • 1,2週間ごとにマウスピースを自分で変えるのを忘れてはいけない
  • 治療を受けられる医院が限られている
歯科矯正用語の補足

インビザラインGo
矯正の知識がない歯科医でも扱える部分矯正しかできないマウスピース矯正。ちなみに『インビザライン』は矯正の知識がある歯科医しか扱えないマウスピース矯正です。

 

◉マウスピース矯正(格安マウスピース矯正)

八重歯に対するマウスピースの部分矯正の表3
格安マウスピース矯正
方法 透明なマウスピースを使って、見た目を大きく左右する前歯12本を矯正
治療方法
  • 軽度の八重歯の場合は上下の前歯12本を動かすマウスピースの矯正だけで八重歯を正しい位置へ動かす
  • 歯の表面を削りスペースを作ったら、マウスピースで八重歯と八重歯周辺の歯を動かす
  • 拡大床(床矯正)で歯列を広げてスペースを確保し、できたスペースにマウスピースで八重歯を動かす
メリット
  • 自分で取り外し可能で、装着時も目立たない
  • 前歯だけの矯正のため期間が短い(5ヶ月〜1年3ヶ月)
  • 2万円程度から始められ、30万以内で収まる場合が多い
  • ホワイトニングと併用可能
  • 金属アレルギーの人やスポーツをする人でも問題なし
デメリット
  • 奥歯を動かすことができない
  • 20時間以上の装着を自己管理で徹底する必要がある
  • 軽度の八重歯にしか対応できず、全体の噛み合わせまでは矯正できない
  • 歯周病の人やインプラントが多数ある人はできない場合がある

 

 

歯科矯正医 柏先生

『部分矯正』に関する注意点としては、八重歯を矯正する際に歯が入るスペースがない場合は、部分矯正の前に何らかの方法で八重歯が入るスペースを作り出す必要があることです。

『部分矯正』だけの施術で矯正が完了するケースは、八重歯がすでに正しい位置に収まっているけれど生え方がねじれていたり変な方向を向いているといった軽度の悪い歯並びである場合です。

いずれの場合もしっかりと相談しながら、なるべく健康な歯を傷つけないように八重歯治療できる技術と経験が必要な施術になります。

八重歯で部分矯正できない例を歯科矯正医が徹底図解

 

八重歯矯正治療の期間と費用

では、実際に八重歯治療を受ける場合にどれくらいの『期間』と『費用』が必要になるのか気になりますよね。

この章では八重歯矯正治療の具体的なイメージができるように、以下の5点を説明してきます!

ポイント
  • 八重歯矯正に必要な期間
  • 八重歯矯正治療の費用内訳
  • 施術手法別の八重歯矯正治療の費用相場
  • 八重歯矯正にはインビザラインが最適な3つの理由
  • 八重歯矯正をインビザラインで行う際の費用

八重歯矯正に必要な期間

八重歯矯正ってどれくらい期間が必要か、イメージが付きにくいのではないでしょうか。

実際に、抜歯する場合とそうでない場合や、使用する矯正器具によっても必要な期間が異なります。

八重歯矯正の期間
格安マウスピース矯正 5ヶ月〜1年3ヶ月程度
インビザライン 6ヶ月〜2年半程度
インビザラインGo 3ヶ月〜6ヶ月程度
ワイヤー(表) 1〜3年程度
ワイヤー(裏) 2〜3年程度

 

 

歯科矯正医 柏先生

部分矯正は基本的には前歯だけの矯正のため、料金が抑えられて、矯正期間も短いのが特徴です。

メリットが多いように見えがちな部分矯正ですが、先ほどお伝えしたようにデメリットも多々あるのも事実です。

しっかりと料金と費用対効果を考えて治療方法を決めていきたいですね。

そのためにはまず、八重歯の矯正にかかる費用の内訳を知っておくとどんな施術にかかるお金の全体像が見えてきます。

 

八重歯矯正治療の費用内訳

八重歯矯正治療にかかる総額の内訳はどのようになっているか、気になる方も多いと思います。

矯正って高額なイメージが先行していますが、一体何がそんなに高額なのでしょうか。

八重歯矯正治療にかかる費用の内訳は以下の通りです!

 

▼矯正治療前の費用内訳
  1. 相談料(カウンセリング料)
    患者さんの歯並びに関するお悩みをヒアリングした上で、必要な矯正治療の流れなどをポイントに絞ってご説明する際の料金です。
  2. 検査料(精密検査費)
    現在の歯並びの状況確認を行うため、歯やその周辺の骨格のレントゲン撮影やCT撮影などを行う際の料金です。
  3. 診断料(診断費)
    検査結果から現在の歯並びの状況を説明したり、最適な矯正方法や治療プランや費用などをご説明する際の料金です。

 

歯科矯正医 柏先生

歯科医院によって異なりますが、『検査料』と『診断料』は一緒になっているケースもあります。

ちなみに当院は、『検査料』と『診断料』を合わせた料金を掲載させていただいています。

 

▼矯正治療中の費用内訳
  1. 矯正装置料および矯正装置装着の費用(各矯正方法で異なる)
    矯正治療で一番費用がかかる部分です。矯正方法で異なるため『施術手法別の費用相場』でどれくらいかかるのかチェックすることをおすすめします。
  2. 調整料(矯正管理料)
    定期的に矯正装置を調整したり、お口の中を管理する料金です。治療の進行をチェックするのに必要な費用になります。
▼矯正治療後の費用内訳
  1. 保定装置料
    歯列が安定するまでに保定装置を使用する際の装置料です。
  2. メンテナンス料(診察料)
    矯正治療後の歯並びの状態などをチェックする際の診察料です。

 

歯科矯正医 柏先生

矯正治療には、いくつもの工程があるため、どこで料金がかかるのか治療に入るまでは料金の総額をイメージできなかったりします。

イメージするためには、上記の計7つの料金がかかってくることを頭に入れて、ある程度イメージできるようにしておきましょう。

 

八重歯矯正治療で最も費用のウエイトが重いのは、装置代が含まれる『矯正装置料および矯正装置装着の費用』です。

初回にかかる『検査料(精密検査費)』『診断料(診断費)』や毎回支払う『調整料(矯正管理料)』は十万単位の高額にはなることは少なく、数千円~数万程度のことが多いです。

また、矯正が終わってから歯が元に戻らないように保定するために必要な装置代「保定装置料」は治療費用に含まれている場合もありますが、そうでない場合は1〜6万円と医院によってばらつきがあります。

 

施術手法別の八重歯矯正治療の費用相場

ここでは、八重歯治療を「全体矯正」と「部分矯正」に分けて、それぞれの費用相場をまとめます。

矯正費用の内訳でほとんどのウェイトを占めているのが矯正装置代です。

さらに、抜歯や床拡大を必要とする場合にはその費用も別途必要になるため、それぞれの矯正装置代と「抜歯」「歯列を広げる(床拡大)」を分けて記載しています。

◉全体矯正の費用

矯正装置代 抜歯(1本) 歯列を広げる(床拡大)
ワイヤー矯正(表) 60万円〜90万円 5千円〜1万円 4万円〜5万円
ワイヤー矯正(裏) 120万円〜150万円 5千円〜1万円 4万円〜5万円
インビザライン 50万円〜100万円 5千円〜1万円 4万円〜5万円

◉部分矯正

矯正装置代 歯列を広げる(床拡大)
ワイヤー矯正(表) 10万円〜30万円 4万円〜5万円
ワイヤー矯正(裏) 20万円〜60万円 4万円〜5万円
インビザラインGo 40万円〜80万円 4万円〜5万円
格安マウスピース矯正 10万円〜30万円 4万円〜5万円

八重歯矯正にはインビザラインが最適な5つの理由

八重歯矯正にはインビザラインでの矯正が最適で、その理由は以下の5点です。

  • 装着時でも目立ちにくい
  • いつでも取り外しが可能
  • 健康な歯を傷つける可能性が低い
  • 通院の手間が少ない
  • トラブルが少なく計画通りにスムーズに矯正できる

八重歯矯正をインビザラインで行う際の費用

八重歯矯正治療に必要な費用は、【診察にかかる固定費用】+【矯正の施術費用】です。

この章ではインビザラインを用いた矯正治療にかかる費用をお伝えいたします!

矯正の診察にかかる固定費用

名称 料金
相談・カウンセリング 無料
精密検査・診断費 30,000円
矯正管理料(毎回必要) 5,000円/回
保定装置料(矯正後に必要な処置) 60,000円

 

矯正管理料は矯正器具の管理に必要な費用で、診察に行くたびに必要になる費用です。

また、保定装置料は矯正装置をとったあとに歯の戻りを抑え、歯並びを安定させるために必要となる透明な保定装置にかかる必要なので必須です。

矯正プランの費用

矯正プラン 料金
上顎or下顎前歯6本まで(半年) 300,000円
上下顎前歯6本まで(半年) 600,000円
上下顎(1年半) 800,000円
上下顎
(抜歯または全ての歯の移動が必要な場合)
900,000円
小児矯正 500,000円

 

矯正プランの費用は、矯正する【本数】【期間】で金額が変わってきます。

上の歯だけや下の歯だけ矯正することも可能で、その場合は金額が全体を矯正するよりも安いです。

さらに、全ての歯の移動が必要な場合や抜歯を含む大掛かりな矯正は【本数】や【期間】にとらわれず、すべてのプランの中で最も高額になります。

また、小児矯正の場合は歯の本数が少なかったり歯が成人よりも動きやすかったりすることもあり、成人の矯正金額よりも少し安価です。

八重歯矯正治療の「デンタルローン」について

「軽度の八重歯ならあまり高額にならないけど、重度の八重歯の場合はかなり費用が高額・・・一気に払うのは厳しい」

このような人にとっても嬉しいサービスが、「デンタルローン」です。

 

この章のポイント
  • デンタルローンの仕組み
  • メリット・デメリット
  • 八重歯矯正治療での支払い例

 

では、まずデンタルローンの仕組みから見ていきましょう。

デンタルローンの仕組み

歯科治療に特化したローンのことで、治療費を信販会社が立替払いしてくれるサービスです。

手数料を加えた金額を分割払いで少しずつ支払っていけるため、一時的な経済負担を被ることなく納得のいく歯科治療を受けることができます。

メリット・デメリット

八重歯の矯正治療を受ける場合にデンタルローンを利用すると、以下のようなメリット・デメリットがあります。

メリット
  • 抜歯・床矯正を併用した場合の高額出費を避けられる
  • ゆとりをもって分割で返済できる(最大で7~8年)
  • 医療費控除の対象で、ローンで節税にもなる(上限あり)
  • 金利や分割払手数料がカードローンより優遇されている
  • 歯科医院の窓口で手続きできる場合がある
  • Tポイントが貯まる会社がある

 

デメリット
  • 八重歯の矯正治療は抜歯を伴うことも多く、利用しない場合は一回で高額支払いになる
  • 審査に通らなければ利用できない(原則20歳以上で安定収入が条件のところが多い
  • 審査があるため、早急に治療を始めたい場合は利用できない
  • 結局は分割払手数料なども含めて、借入金より多くのお金を返済する必要がある
  • 少額だけなら手間がかからないカードローンでも十分
  • デンタルローンを扱っていない歯科医院もある

 

デンタルローンの金利

デンタルローンは会社や銀行などそれぞれ金利が異なり、金利は低ければ低いほど利息が上がらないので負担は減ります。

固定金利や変動金利があり、固定金利は最後まで同じ金利ですが、変動金利の場合は世の中の金利が上がれば金利が引き上げられ、反対に下がれば引き下げられます。

デンタルローン 金利
新生銀行 アプラス 4.3%(実質年率)
スルガ銀行 デンタルローン 6%〜12%
イオン銀行 デンタルローン 3.8%〜8.8%

 

 

歯科矯正医 柏先生

ちなみに、当院は『新生銀行 アプラス』を採用しているため、デンタルローンをご利用の方は4.3%で計算することになります。

では、実際に八重歯矯正治療をデンタルローンで支払うケースを見ていきましょう。

 

▼八重歯矯正治療をデンタルローンで支払った場合(金利4.3%)
  • 借入金額:500,000円
    返済回数 60回(5年)
    月々の支払金額は9,200円(初回のみ13,750円)

 

  • 借入金額:1,000,000円
    返済回数 60回(5年)
    月々の支払金額は18,500円(初回のみ21,600円)

このように一気に払うと高額な費用も、毎月分割で支払うとなるとお手頃な価格になります。

歯科治療をカードローンで組むことも可能ですが、デンタルローンと比較してカードローンは金利が高めです。

 

八重歯による3つのリスク

八重歯は一見「可愛らしい」イメージがありますが、放っておくとリスクと隣り合わせで実は危険が潜んでいます。

この章では八重歯によって発生する3つのリスクをご紹介しますので、危機感を感じた方はなるべく早く歯科医院へ相談に行ってくださいね。

ポイント
  • 歯周病や虫歯になりやすい
  • 海外では悪印象を与える
  • 唇・舌・粘膜を傷つける

歯周病や虫歯になりやすい

一つ目のリスクは、八重歯があると虫歯や歯周病になりやすいということです。

その原因は、八重歯があると歯と歯の間にプラークがたまりやすく、虫歯や歯周病を予防するセルフケアが難しいためです。

歯が重なり合っている部分は特に歯磨きが難しいため、子供のうちは特に虫歯ができやすい危険があります。

また、八重歯の場合は歯と歯が重なっていて、歯周病になってしまった場合は細菌がすぐに繁殖して進行が早くなります。

海外では悪印象を与える

二つ目のリスクは、海外で悪印象を与える危険性があります。

日本では八重歯のアイドルなどが「可愛らしい」と言われていますが、欧米ではドラキュラや魔女などと関連付けられ悪印象を与えることがあります。

アメリカでは人を判断する際にスリムであることに加えて、歯並びが良いというのも重要な条件になっています。

日本では八重歯を批判する声はほとんどありませんが、世界に出ると八重歯は良いイメージがないので注意が必要です。

これから世界で活躍したいと考えている方は注意が必要です!

唇・舌・粘膜を傷つける

三つ目のリスクは、八重歯が唇・舌・粘膜を傷つける恐れです。

軽度の八重歯ならあまり口の中を傷つける恐れはありませんが、八重歯の症状によっては口を閉じている際に噛んでいないのに唇・舌・粘膜を傷つけてしまう恐れがあります。

この傷が原因で口内炎になる可能性もあり、セルフケアだけでは治らない場合もあります。

八重歯が原因で傷や口内炎ができてしまうのであれば、八重歯を矯正しない限り同じ場所に傷や口内炎ができてしまいます。

口の中の同じ場所にいつも傷ができていると感じた場合には、八重歯が原因かもしれません。

部分矯正でも少し八重歯の位置をずらせばそのリスクは下がりますので、ぜひ一度歯科医院で相談してみてください。

まとめ

ここまでお読みいただき、いかがでしたでしょうか。

出っ歯の矯正治療といっても様々な方法があり、費用の負担方法も様々なことがわかりましたね。
では、この記事をまとめます。

 

八重歯矯正の費用・期間・方法のまとめ
  • 八重歯矯正には「全体矯正」「部分矯正」がある
  • 軽度の八重歯矯正治療でも最適な治療はインビザライン(矯正期間約6ヶ月)
  • 抜歯などを必要とする重度の八重歯矯正治療も最適なのはインビザライン
  • 金利が低いデンタルローンを選べば、無理のない八重歯矯正治療が可能
  • 八重歯は放っておくとリスクがあるため、なるべく早く治療が必要

 

 

歯科矯正医 柏先生

八重歯は可愛らしいイメージがありますが、そのまま放っておくとリスクがあることはわかっていただけましたでしょうか。

軽度の八重歯と重度の八重歯では対応できる矯正方法も変わってくる上に、八重歯が原因で虫歯や歯周病などになるとさらにお金や手間がかかってしまいます。

もし八重歯矯正治療でお悩みの方がいらっしゃいましたら当院にご相談くださいね。まずしっかりとお話を聞かせていただきたいと思います。

 


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