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インビザラインで部分矯正を受ける際、事前に知っておいた方がよい知識をまとめました。
メリットとデメリットはもちろん、インビザラインで治せる歯並びと治せない歯並びの種類、また、費用と期間についてもご紹介しています。
インビザラインは「部分矯正」も「全体矯正」も可能な歯科矯正の方法です。しかし、ご自身の治したい歯並びが一部分だからと言って、必ずしも部分矯正が可能なわけではありません。
例えば患者さまの希望が「前歯を部分的に矯正したい」だとしても、いざ診察をしてみたら、全体的な矯正治療が必要だったという例は珍しくありません。
本記事をお読みいただければ、インビザラインで可能な部分矯正、不可能な部分矯正の種類がある程度イメージできるようになると思います。
ぜひご参考にしてください。
目次
この章では、部分矯正を行う際にインビザラインを推奨する理由を解説します。
なぜ部分矯正を行う際にワイヤー矯正ではなく、インビザラインがおすすめなのか。
それは以下4つの理由があるからです。
それでは早速みていきましょう。
部分矯正でインビザラインを推奨するひとつ目の理由は、短期間で確実に矯正が終了するためです。
インビザラインは事前に撮影したレントゲンや口腔内スキャンの画像を元に、3Dで治療計画を立ててから治療を開始します。
事前に矯正によって歯がどのように動いて治療が完了するのかを3D映像で確認することができ、治療に必要な期間も明確になります。
医師に推奨されたマウスピースの着用時間をしっかり守れば、計画通りに治療が進むのです。
部分矯正の場合、治療できる歯の部位が限られているため、短期間で治療が完了することがほとんどですが、途中でトラブルがあるとその期間が伸びる可能性があります。
しかし、インビザラインなら計画通りに治療が確実に終わるので、精神的にも負担が少なくて済みます。
部分矯正でインビザラインを推奨する2つ目の理由は、矯正の痛みや負担が少ないためです。
先ほどインビザラインでは治療が計画期間で終わるために精神的な負担が少ないことをお伝えしましたが、インビザラインでは身体的な負担も少なくなります。
さらに、インビザラインは歯を段階的に動かしていくことが可能な矯正方法であるため、その分痛みが分散されるのです。
つまり矯正中に強い痛みを感じる可能性が低いということです。
インビザラインはおよそ7日ごとにマウスピースを変えることで歯を動かしていくので、歯に一度に大きな矯正力がかかることはありません。
ワイヤー矯正では矯正装置を調整することができるのは医師のみであるため、インビザラインのように細かに矯正力を調節することができません。
そのため、通院した際に強い矯正力をかける必要があり、歯がその矯正力になれるまでは強い痛みを伴う可能性が高くなるのです。
部分矯正でインビザラインを推奨する3つ目の理由は、少し気になる症状を周囲に知られず手軽に矯正可能であるということです。
歯の矯正治療を始めたことを、周囲に気が付かれたくない人も多いでしょう。
ワイヤー矯正の装置は表側に装着しているとすぐに目立ってしまい、周囲の人に矯正していることがわかってしまいます。
しかし、インビザラインはマウスピースを用いた矯正方法で、装着していても目立たないという利点があります。
インビザラインでは矯正装置が目立ちにくい上に、どうしても気が付かれたくない時には外しておくことも可能です。
インビザラインは、「矯正しているのバレたくない」、そんな人の願いを叶えてくれる矯正なのです。
部分矯正でインビザラインを推奨する4つ目の理由は、症例をもとに計画・マウスピースが作成される安心感があるためです。
実際にこれまで世界120カ国以上※、1,400万人を超える人※がインビザラインを用いた矯正治療を実施しており、それらのデータは新しい治療計画やマウスピースの作成に活かれています。
実際に治療をするのは歯科矯正医ですが、根本にはインビザラインの莫大な治療データがあることで正確な治療を受けられるわけです。
※ 2024年5月現在
インビザラインでの部分矯正を推奨する理由をご覧いただき、いかがでしたでしょうか? どうせ矯正をするなら、失敗したり期間が長引いたりしない矯正方法を選びたいですよね。
では、次はどのような症状ならばインビザラインの部分矯正で対応できるのかを説明します。
では、次にインビザラインの部分矯正で直せる歯並びの症例を解説します。
重要なのはどれも軽度の症状であり、抜歯の必要がないことが条件となります。
前提としてですが、部分矯正治療で歯を並べるスペースを作り出すことができる方法は以下です。
では、早速見ていきましょう。
インビザラインの部分矯正で治せる歯並びの一症例目は、軽度の出っ歯です。
重度の出っ歯の場合は以下の処置が必要になることが多く、インビザラインでも全体矯正が必要になります。
上記の処置を伴う必要がなく、かつ他の噛み合わせ問題などを伴っていない軽度の出っ歯の場合はインビザラインの部分矯正で治療することが可能です。
インビザラインの部分矯正で治せる歯並びの二症例目は、軽度の叢生(そうせい)です。
これは歯と歯が重なり合って生えてしまっている状態を指しています。
原因は顎のサイズと歯のサイズの不一致で、顎のサイズが小さいために歯が重なって生えてしまっているのです。
重度の叢生(そうせい)では、複数の歯が重なり合っていることからIPRや歯の傾きを治すだけではスペース確保ができない状態なので、抜歯が必要になります。
しかし、軽度の叢生(そうせい)では重なり具合や重なっている歯の本数が少ないので、IPRや歯の傾きを治す治療でスペースが確保できるということです。
インビザラインの部分矯正で治せる歯並びの三症例目は、軽度のすきっ歯です。空隙歯列(くうげきしえれつ)とも言います。
すきっ歯をインビザラインの部分矯正で治す場合には、すきっ歯以外の問題がないことが大きな決め手になります。
多くのすきっ歯は、出っ歯(上顎前突)、過蓋咬合(深噛み)などを併発している場合が多く、その場合には全体矯正が必要になります。
インビザラインの部分矯正で治療できるのは、すきっ歯のみが単独で発生している場合のみということです。
もともとすきっ歯の原因には先天的なものと後天的なものがあり、それぞれ以下の通りです。
これらの原因が重複して発生してしまっている重度な空隙の場合には、以下のようなアプローチが必要になります。
インビザラインの部分矯正で治療できる空隙は、他の問題を併発していないことが前提であり軽度なものに限られるということです。
インビザラインの部分矯正で治せる歯並びの四症例目は、前歯部分における軽度の歯のねじれです。
以下の条件が揃った歯のねじれは、インビザラインの部分矯正で治療が可能です。
叢生(そうせい)を伴っている場合や奥歯がねじれている場合には部分矯正ではなく、全体矯正が必要になるので注意が必要ですよ。
ここまでご覧いただきいかがでしたでしょうか。
インビザラインの部分矯正で治療できるケースは、一部であることが分かりましたね。
治療可能な例だけでは自分が該当しているか分からないという人のために、次の章では反対にインビザラインの部分矯正では治せない例をご説明いたします。
この章ではインビザラインの部分矯正では治せない例を紹介します。
以下の3つがインビザラインの部分矯正で治せないケースです。
なぜ治せないかという理由も含めて説明していきますので、自分の症状がインビザラインの部分矯正で治せるのかを考えている人のお役に立てるはずです。
では、ひとつ目から見ていきましょう。
インビザラインの部分矯正で治せないケースのひとつ目は、歯全体の歯列や噛み合わせに問題があるケースです。
これは前歯部分にしか問題がないように見えて、実はその問題の原因は全体の歯列や噛み合わせにあるというケースです。
このような症状であれば部分矯正できると思い矯正歯科医院に相談にいらっしゃる人が多いのですが、実はこれらは全体矯正でないと治療できない症状なのです。
出っ歯(上顎前突)であれば下の歯も矯正が必要であることに加えて、抜歯が必要になる場合が多いので全体矯正適用のケースが多くなります。
また、噛み合わせが深すぎるのが問題となる過蓋(かがい)では、下の歯が上の歯並びを動かす邪魔をしていることが多く、上下共に矯正して歯列や噛み合わせを治すために全体矯正が必要な場合が多いです。
さらに、過蓋(かがい)を伴っているすきっ歯などの治療では、すきっ歯を部分矯正で治したところで過蓋(かがい)は部分矯正では治せないため下の歯が上の歯の歯茎あたりまできて保定装置の装着を許しません。
すきっ歯は矯正後後戻りする確率が高いので、保定装置の装着は欠かせません。
したがって、過蓋を併発している場合には保定装置を装着できないため、部分矯正で確実なすきっ歯治療をすることは難しいのです。
そして、重度の八重歯は部分矯正のみで正しい位置にコントロールすることが難しく、全体矯正が適用されるケースが多いです。
八重歯は犬歯が長く、移動させることで全体の歯列や噛み合わせにも影響を及ぼすため、全体矯正で歯列や噛み合わせをコントロールする必要が出てくるということです。
インビザラインの部分矯正で治せないケースの2つ目は、前歯のスペース不足が3mmを超えていて抜歯を必要とするケースです。
矯正では顎のサイズと歯のサイズがあっていないことが原因で歯列・噛み合わせが乱れてしまうことが多くあります。
顎のサイズを簡単に変えることはできませんが、歯はIPRで削れば一本あたりのサイズを容易に変えることが可能です。
IPRで削れるのは一本あたり最大でも0.5mmほどで、前歯部分を削って作り出せるスペースは3mmほどになります。
このIPRで歯の移動に必要なスペースが作り出せない場合には、抜歯が必要になるのです。
では、以下が抜歯の必要があることが多い具体的な症例です。
これらの症状は3mm以上スペースが必要になることが多く、そうなると抜歯を伴う全体矯正を適用する必要が出てくるのです。
前から5番目の小臼歯を抜歯することによって作り出せるスペースは、14mm(1本あたり7mmが左右で2本)です。
IPRよりも遥かに大きなスペースが作り出せることがおわかりいただけますでしょうか。
重度の八重歯・乱杭歯はイラストでもおわかりいただけるように、歯が正しい位置におさまっていません。
歯の生える位置・向きがおかしいため、3mmほどのスペースを作ったところで全ての歯が正しい位置におさめて正しく機能するように矯正することは極めて困難であるため、インビザラインの部分矯正では治療できないのです。
つぎに、出っ歯の矯正では、顎の骨の中に歯をおさめるためには抜歯や奥歯の後方移動が必要になるケースが多いです。どちらも部分矯正では対応できません。
抜歯をすれば歯の本数が減るためそこに前歯をずらして綺麗に歯列を並べ、噛み合わせも正すことができます。
また、インビザラインの全体矯正であれば奥歯を後方移動することが可能なので、歯列全体を後方に動かし出っ歯を改善することも可能です。
どちらにせよ、インビザラインの部分矯正では出っ歯を改善し、噛み合わせまでも治療することはできないのです。
そして、受け口(反対咬合)の治療でも全体矯正や抜歯が必要になります。
下の歯が上の歯よりも前に出てしまい噛み合わせが反対になっている状態であるため、かなり下の歯を下げなければ綺麗な噛み合わせを実現できません。
それには抜歯をして全体の歯列・噛み合わせを矯正することが必要なのです。
インビザラインの部分矯正で治せないケースの3つ目は、左右非対称なケースです。
※ 正中(せいちゅう)上下の前歯(中切歯)の間のこと
正中が上下でずれている左右非対称な症状の場合には、インビザラインの部分矯正で治療することはできません。
まず、正中が上下でずれていて、そのずれの原因が歯にある場合は全体矯正が必要になります。
これは顎はずれていないけれど、顎の骨の中で歯の位置がずれている状態なので、全体矯正で歯列・噛み合わせを治療することが必要です。
一方で、正中が上下でずれていて、そのずれの原因が顎にある場合は手術と全体矯正を併用する必要があります。
これは顎自体がずれているために、その顎に生えている歯が上下でずれてしまっているという状態です。
また、上下で4mmの正中のずれがある場合には、矯正だけで治療するよりも手術を併用した方が歯への負担を減らすことができます。
歯の問題だけで4mm以上歯の正中がずれることは滅多にないということですね。
医師の見解にもよりますが、治療をするのであればなるべく歯への負担を減らせる方法で治療したいですね。
インビザラインの部分矯正治療では治せないケースをご覧いただき、いかがでしたでしょうか? 治せる例と治せない例の両方をご覧いただければ、だいたいご自身の症状がどちらに近いのかわかってくると思います。
次は、インビザラインで部分矯正をする際にかかる費用と期間を解説します。インビザラインの部分矯正を希望する人は、必見の内容となっています。
ここまでお読みいただき、「自分は部分矯正が可能そうだ」と思った方が次に気になるのは、「費用」と「治療期間」ではないかと思います。
この章では、インビザラインの部分矯正にかかる費用と治療期間についてご紹介していきます。
まず、インビザラインの部分矯正にかかる期間は平均的に3カ月〜半年ほどです。
インビザラインの全体矯正は3年ほどかかるケースが多いので、それと比較すると部分矯正はかなり短い期間で治療が完了します。
それは部分矯正で治療できる症例が比較的軽度なものに限定されているためです。
歯の移動距離が少なくて治療可能なものしかインビザラインで部分矯正できないため、必要な治療期間も少なくて済むということです。
次に、インビザラインの部分矯正にかかる費用を説明します。
ここでは、治療前・治療中・治療後に分けて費用内訳を解説していきます。
歯科医院によって異なりますが、「検査料」と「診断料」は一緒になっているケースもあります。ちなみに当院は、「検査料」と「診断料」を合わせた料金を掲載させていただいています。
矯正治療にはいくつもの工程があるため、治療に入りまでは料金がかかるポイントや総額をイメージできなかったりします。
上記7つの料金がかかることを、頭に入れておくとよいでしょう。
インビザラインの部分矯正をするにあたっては、「矯正装置料および矯正装置装着の費用」が最も高価な費用になります。
初回にかかる「検査料(精密検査費)」、「診断料(診断費)」や毎回支払う「調整料(矯正管理料)」は十万単位の高額にはなることは少なく、数千円~数万程度のことが多いです。
また、矯正が終わってから歯が元に戻らないように保定するために必要な装置代「保定装置料」は治療費用に含まれている場合もありますが、そうでない場合は1〜6万円と医院によってばらつきがあります。
従って、インビザラインの費用というのは「矯正装置料および矯正装置装着の費用」が大きなウエイトを占めているということです。
では、最後に「矯正装置料および矯正装置装着の費用」をご説明いたします。
ここでは、インビザラインの部分矯正にかかる費用で大きなウエイトを占める「矯正装置料」を説明します。
以下の通りです。
実際にお支払いするのは、この費用にプラスアルファで先の費用内訳で紹介したさまざまな費用が上乗せされるということになります。
全体矯正よりも安く矯正治療ができるので、もしご自身の症状が軽度のものでインビザラインの部分矯正で治療できるのであれば勿論利用したいですよね。
まずは、矯正歯科医院へ相談に行ってみてくださいね。
この記事では、インビザラインの部分矯正できる例・できない例をはじめ、必要な費用・期間を解説しました。
実際にインビザラインで部分矯正できる例はかなり限定されていて、軽度の症状でないと治療することができないことをおわかりいただけましたでしょうか?
しかし、もしインビザラインの部分矯正で治療できるのであれば、さまざまなメリットがあるのでお勧めです。
ご相談は無料です
市川駅前矯正歯科