
柏 英希
留学前に歯科矯正をした方がよい理由や、海外の歯科矯正事情、留学前に矯正治療が終わらなかった場合の対策などについて知ることができます。
欧米諸国をはじめとする国々では、「きれいな歯並びは当たり前」という風潮があります。歯科矯正治療を受けることは珍しいことでは無く、歯並びが悪いと、学生生活や社会生活においてマイナスの要因になってしまうようです。
本記事では、留学を控えた方にぜひ事前に知って欲しい歯科矯正の情報をまとめています。
留学する前に歯の矯正をした方がよい理由

留学前に歯科矯正をした方がよい理由は、「歯の矯正をしていないと日本以上に悪い印象を与える可能性があるから」です。
海外には歯科矯正が当たり前の国があります。身近な国ではアメリカや韓国が当てはまります。またスウェーデンは、世界一歯に対する意識が高いことで知られる国として知られます。
例えば先に挙げたアメリカでは、国民の50%が歯の矯正を受けているというデータがあるほど。「歯並びが悪いと家庭環境に問題があるかも」と判断されることがあり、恋愛や交友関係、就職などで不利に働くことさえあるそうです。
一方で日本の歯科矯正人口は約8%程度。まだまだ後進的と言わざるを得ません。以下は「歯科疾患実態調査」の調査データをグラフ化したものです。


柏先生
「歯科疾患実態調査」は、厚生労働省が5年に一度実施している、虫歯や歯周病を中心とした歯の疾患に関する調査資料です。歯科矯正治療についても言及されています。
留学前に矯正治療は終わる?

留学する前に歯の矯正が終わるかどうかは、以下の2つが関わってきます。
- 留学するまでどのくらいの期間があるか
- 歯科矯正にかかる期間
「留学するまでの期間」は当事者の事情なので割愛し、「歯科矯正にかかる期間」のご説明をいたします。
歯の矯正治療に要する期間は3カ月~3年と、歯並びの度合いによって治療期間に開きがあります。治療期間が異なる要因はさまざまですが、そのひとつに矯正する歯の範囲があります。
- 部分矯正:3カ月~1年
- 全顎矯正:1年~3年
当然、部分矯正の治療期間が短く、全顎矯正は長くなります。
「それならば自分は部分矯正がいい」と誰もが考えると思いますが、すべての症例に部分矯正が適応されるわけではありません。
- 軽度の出っ歯
- 軽度の叢生(そうせい)
- 軽度のすきっ歯
- 前歯部分の軽度な歯のねじれ
叢生
歯並びがガタガタしている症例
どの症例に置いても「軽度」がポイントです。加えて、抜歯が必要となる場合は、原則として全額矯正を選ぶ必要があります。
- 抜歯の必要がある
- どの症例においても重度の場合
- 歯全体の噛み合わせに問題がある
- 前歯のスペースが3mm以上不足している
例えば「1年後に留学予定で部分矯正が可能な症状」の場合、歯並びの矯正を終えた後の留学は十分可能です。しかし、「1年後に留学を予定しているが、全顎矯正が必要」な場合、留学前に歯の矯正を終えるのは難しいかもしれません。

柏先生
「短い期間で安く治療できます」と謳う、ローコストな歯科矯正医院には注意してください。安かろう悪かろうのサービスを提供する業者が存在し、経営者が逮捕されている実例まで出ています。
歯科矯正は患者さまの人生に影響を与えると言っても過言ではありません。クリニック選びには綿密な下調べが必要です。一例としては、症例の実績の多さや医院の口コミなどを調べてみることをお勧めいたします。
留学前に歯科矯正が終わらなかったら

留学前までに歯の矯正が終わる計画だったけれど、治療期間が伸びて終わらなかった…。良い結果ではありませんが、ケースとしては十分に考えられます。
選択肢は「歯科矯正を辞める」か「留学先でも続ける」のどちらかになると思いますが、治療にかけた費用や時間を考えると、「留学前に終わらなかったので矯正治療はやめてしまおう」と考える人は稀ではないでしょうか。
万が一留学前に矯正治療が終わらなかったときのことを考え、治療法にはインビザラインを選ばれることをお勧めします。

「痛くない・目立たない」が代名詞のインビザラインですが、その他に「来院頻度が少ない」というのメリットもあります。
矯正装置 | 痛み | 目立ちにくさ | 通院頻度 |
インビザライン![]() | ほとんど痛まない | 透明な樹脂素材なのでほとんど目立たない | 2~3カ月に1回 |
ワイヤー矯正![]() | 締め付けるような痛みあり | 歯に金属のブラケットを装着するため目立つ | 1カ月に1回 |
2~3カ月に一度の来院であれば、留学先からの帰省も現実的ではないでしょうか。さらに、インビザラインは透明な樹脂素材でできたマウスピースなので、留学先で装着していてもさほど目立つことはありません。
海外で歯科矯正をするのはあり?

日本よりも海外の方が、安く歯科矯正を受けられることがあります。為替の問題などがあるので一概に金額を明示することができませんが、下記は各国の歯科矯正費用の参考です。
国 | 費用 | |
![]() | 日本 | 60万円~120万円程度 |
![]() | アメリカ | 50万円~80万円程度 |
![]() | イギリス | 60万円程度 |
![]() | イタリア | 25万円~35万円程度 |
![]() | フィリピン | 15万円程度 |
![]() | フランス | 20万円~50万円程度 |
![]() | オーストラリア | 50万円~80万円程度 |
![]() | カナダ | 50万円~60万円程度 |
![]() | ブラジル | 20万円~30万円程度 |
![]() | 韓国 | 50万円程度 |
海外における歯科矯正の技術力
歯に対する意識の高いスウェーデンやアメリカは、世界トップクラスの矯正技術を持った国と言えるでしょう。また、美容大国である韓国も高い技術を有する国のひとつです。
一方で、日本が矯正治療の技術的な後進国かと言うと、そんなことはありません。特に歯科矯正の専門医は、他国から最先端の技術を学びながら経験を積むことを惜しまず、その技術力は年々底上げが図れているように感じます。
「日本で治療 or 留学先で治療」どちらがいいの?
個人的には、日本で矯正治療を行うことをお勧めします。理由は、歯科矯正を成功させる重要なポイントに、医師との密なコミュニケーションが挙げられるからです。
言葉の壁もありますが、育った国が違うと考え方や常識などが異なることもあるため、安心して治療を受けられないのではないでしょうか。
リスクは高いかもしれませんが、留学期間が長いのであれば、海外での治療も検討してよいかもしれません。
この記事のまとめ

柏 英希
- 海外では歯の矯正をしていることが当たり前の国があり、留学先によっては歯の矯正をしていないことが悪い
- 印象を与えてしまう可能性がある
- 留学までに歯科矯正が終わるかどうかは治療に要する期間によって左右され、「部分矯正」で約6カ月~1年程度、「全額矯正」で1年6カ月~2年6カ月程度
- 留学前までに歯科矯正が終わらない場合を考えると、治療期間中の来院頻度の少ないインビザライン矯正がお勧め
- 海外には日本よりも矯正治療の費用が安い国があるが、医師とのコミュニケーションを考えると国内で治療し た方が無難
特にアメリカなどの歯科矯正が盛んな国へ留学を検討している方は、事前に歯の矯正を検討されることをお勧めします。
当院で取り扱っているインビザラインであれば、治療前の精密検査で「〇カ月後に歯並びはこのような状態になっている」などの治療計画を、映像としてお見せすることが可能です。
過去に留学を控えた方のご相談を受けたこともございますので、お悩みの方はぜひ無料相談をご予約ください。