IPRとは「Interproximal Enamel Reduction」の略です。歯科矯正治療において以前から一般的に行われる歯の横幅を小さくするために行う処置で、歯と歯の間に隙間(スペース)を作る方法になります。ディスキング、ストリッピング、スライシングと表現することもあります。歯の表面の体の中で一番硬い組織(エナメル質)を一層削り、歯のサイズを小さくします。エナメル質の厚さは通常約1~2mmあり、IPRで削るのは1歯1コンタクトあたり約0.1mm〜0.25mm程度でエナメル質の厚みの4分の1以下です。過去の研究結果よりIPRが原因でむし歯になりやすくなるといった報告はありません。また、ブラックトライアングルや歯周病の予防的な観点からIPRを有効的に活用する場合もあります。