マウスピース矯正の治療期間と来院回数

矯正治療で悩む古谷さん

最近仕事が忙しくてあまり歯医者さんに行く時間も取れなさそうだし・・・マウスピース矯正の治療期間と歯科医院に行く回数をざっくりでも知っておきたい。

歯科矯正医 柏先生

古谷さんのようにお仕事されている方からの治療期間や来院回数に関するお問い合わせは多いんですよね。

私の歯科医院は、千葉県と埼玉県でインビザライン(マウスピース矯正)を用いた歯科矯正専門クリニックとして運営しているので、見た目に分かりにくく仕事中でも付けていられるマウスピース矯正に関する質問が特に多いです。

矯正治療で悩む古谷さん

そういう方多そうですね。。

歯科矯正医 柏先生

マウスピース矯正って実際にどれくらい期間がかかるものなのか、合計で何回歯医者へ通えば良いのか、この記事ではそんな疑問にお応えするべく治療期間や来院回数について丁寧に説明していきます。

では、見ていきましょう!

マウスピース矯正の治療期間

ここでは、マウスピース矯正の治療期間を以下の3点から説明いたします。

  • 全体矯正と部分矯正で変わる治療期間
  • 治療期間中の来院回数
  • 1日に必要なマウスピース装着時間

マウスピース矯正の治療期間に関する理解をより深めていただくために、矯正治療の種類や治療期間中の来院回数なども含めて説明していきます。

症例によって治療期間が異なることに疑問を持っている人』や『なぜ長い治療期間がかかってしまうのか不思議な人』は、ぜひご覧ください!

全体矯正と部分矯正で変わる治療期間

マウスピース矯正治療をする場合、全体矯正と部分矯正では治療期間が異なります。

その理由は、全体矯正と部分矯正では使用するマウスピースの枚数が異なるためです。

マウスピースの使用枚数
  • 全体矯正:30~90枚
  • 部分矯正:14〜20枚

全体矯正と部分矯正ではマウスピースを交換するタイミング(およそ7日ごと)は変わりませんが、使用する枚数が異なるため治療期間にも差が出るのです。

しかし、短期間で治療が完了する部分矯正で治療ができる症例は限られており、部分矯正を望んだ人全てが治療できるわけではありません。

下記以外の場合には、全体矯正をする必要があることを頭にいれておきましょう。

部分矯正で治療できる症例
  • 軽度の出っ歯
  • 軽度の叢生(そうせい)
  • 軽度の空隙(くうげき)
  • 軽度の歯のねじれ(前歯部分)

 

歯科矯正医 柏先生

全体矯正と部分矯正ではかなり治療期間が異なるので注意が必要ですよ。

心構えしておかないと、「えっ!」となってしまうので気をつけてください。

前歯だけ治したいから部分矯正だよね」と安易に考えるのではなく、まずは歯科矯正医に相談して意見を聞いてみましょうね。

 

 

治療期間中の来院回数

マウスピース矯正治療期間中の来院回数は、通常2〜3ヶ月に1度です。

以下が、インビザライン矯正の流れになります。

4回目以降の来院は患者さんによって異なってくることがわかります。

治療開始初期段階は1ヶ月ごとの来院が必要ですが、その後は基本的に2〜3ヶ月に1度の来院になります。

また、矯正治療が終わり保定装置を装着している期間も2〜6ヶ月に1度来院し、状態をチェックする必要があるので頭に入れておきましょう。

通院回数
  • 初期段階:1ヶ月ごと
  • 通常段階:2〜3ヶ月ごと
  • 保定装置装着期間:2〜6ヶ月ごと

1日に必要なマウスピース装着時間

マウスピースで全体矯正・部分矯正をする場合、1日に必要なマウスピース装着時間は20時間〜22時間以上です。

マウスピース矯正は自由に着脱できる部分が魅力とされがちですが、実際食事・歯磨き以外の時間はほぼ装着しておかないと20時間〜22時間以上は装着できません。

装着時間の注意
  • 20時間〜22時間以上
  • 基本的には食事・歯磨き以外は装着

1日20時間〜22時間以上装着することを前提に治療計画が立てられているので、装着時間を守らないと計画通りに矯正が進みません。

およそ7日ごとにマウスピースを交換していきますが、装着時間を守っていないと新しいマウスピースに歯がうまくはまらなかったり痛みが出たりする可能性があるので注意が必要です。

 

歯科矯正医 柏先生

マウスピース矯正の治療期間について理解は深まりましたか?

全体矯正と部分矯正ではそれぞれ期間が異なることをご理解いただけたかと思います。

では、次ではマウスピース矯正の治療期間と費用の関係を説明していきます!

全体矯正と部分矯正ではどのように費用が異なるのかも解説しますので、矯正を始まる前にぜひ読んでおきたい内容が詰まっています!

マウスピース矯正の治療期間で変わる費用

ここでは、マウスピース矯正は治療期間によってかかる費用が変わってくることを説明いたします。

マウスピース矯正治療では、治療にかかる期間に紐付いて料金もかかってきます。

  • 治療期間が長い(全体矯正):費用が高い
  • 治療期間が短い(部分矯正):費用が安い

 

矯正方法 矯正する範囲 おおよその期間 費用
部分矯正 上顎or下顎前歯6本まで 6ヶ月 300,000円
上下顎前歯6本まで 6ヶ月 600,000円
全体矯正 上下顎 2年 800,000円
上下顎
(抜歯または全ての歯の移動が必要な場合)
2年〜2年半 900,000円

 

治療期間が長いほど使用するマウスピースの枚数が多くなるので、費用がかかってしまうのです。

さらに、以下のような場合はマウスピースを作り直さなければならない可能性があり、そうなると治療期間の延長・費用の追加が発生する可能性があります。

治療期間・費用追加の可能性
  • 途中でマウスピースをしなくなってしまい歯型が変わった
  • 途中で虫歯になり治療が必要になった
  • 途中で歯周病になり治療が必要になった
  • 途中で歯の詰め物が取れ治療が必要になった

 

歯科矯正医 柏先生

マウスピース矯正治療において治療期間と費用は相対関係にあるので、なるべく短い期間で治療が完了する計画の方が費用が安く済むということです。

ただ治療計画は患者さんの要望通りに計画できる訳ではないので、治療の際は歯科矯正医の計画やアドバイスに従いましょう。

患者さんはなるべく追加費用が発生することのないよう、口内ケアやマウスピースの装着を気をつけることが大切ですよ。

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の治療期間比較

ここでは、ワイヤー矯正とマウスピース矯正の治療期間を全体矯正・部分矯正の場合で比較します。

  • 全体矯正を行う場合の治療期間
  • 部分矯正を行う場合の治療期間
ここでの治療期間

矯正治療後に歯の後戻りを防ぐために装置を装着する保定期間(1〜2年)は含めない

それぞれの治療期間と来院回数を見ることで、ご自身の生活スタイルにどちらの矯正方法が適しているかを考える際の参考にもなります。

では、見ていきましょう!

全体矯正を行う場合の治療期間

ここでは、全体矯正を行う場合の治療期間を表にまとめました。

 

比較項目 ワイヤー矯正 マウスピース矯正
期間 1年半〜3年 2年〜2年半
装着時間 1日24時間 1日20時間〜22時間
来院回数(2年半の治療の場合) 30回 20回

 

ワイヤー矯正はほとんどの症例に対応できる矯正方法で、医師が歯の動き具合を見て治療終了のタイミングを決めるので治療期間に幅があります。

しかし、マウスピース矯正は全ての症例に対応できるわけではなく限られた症例にしか対応できないため、治療期間は2年〜2年半の間におさまります。

また、ワイヤー矯正の場合、1ヶ月に1回の来院が必要で、さらにいつ矯正治療が終了するかが矯正開始時に明確にはわかりません。

マウスピース矯正であれば通常2〜3ヶ月に1度の来院で良いので、治療期間が長引くほどワイヤー矯正での来院回数との差が広がります。

さらに、マウスピース矯正は治療開始時に『矯正期間中に最低何回来院する必要があるか』、『いつ最後のマウスピースの装着が完了するか』が明確にわかるというメリットもあります。

部分矯正を行う場合の治療期間

次は、部分矯正を行う場合の治療期間を表にまとめました。

 

比較項目 ワイヤー矯正 マウスピース矯正
期間 6ヶ月〜1年 1年未満
装着時間 1日24時間 1日20時間〜22時間
来院回数 7回〜13回 5回〜8回

 

部分矯正の際の治療期間には大きな差はありませんが、来院回数には違いがあります。

ワイヤー矯正は医師が矯正器具を調整するので、1ヶ月に1度来院が必要です。

しかし、マウスピース矯正は大きなトラブルがなければ、通常2〜3ヶ月に1度の来院で良いのでワイヤー矯正よりも来院回数が少ないのです。

 

歯科矯正医 柏先生

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の治療期間の比較をご覧いただき、いかがでしたか?

全体矯正と部分矯正に分けて説明しましたが、長期間に及ぶ全体矯正でもマウスピース矯正の場合最初に治療期間が明確になるので安心感があります。

ワイヤー矯正は歯の動き具合を見て、医師が治療終了のタイミングを決めるので症例や担当の歯科矯正医によってばらつきが出ることがあります。

さらに、治療期間が長引くほど来院回数に差が出るようになり、仕事や学校であまり歯医者に通う時間を作れない場合にはマウスピース矯正の方がおすすめであることもお分かりいただけたかと思います。

それでは、最後にこの記事をまとめていきます!

まとめ

ここまでお読みいただき、いかがでしたか?

『マウスピース矯正治療の治療期間』『来院回数』に関する皆さんの理解が深まっていると嬉しいです。

では、最後に記事をおさらいしていきます!

マウスピース矯正の治療期間に関するまとめ
  • 全体矯正の治療期間:2年〜2年半
  • 部分矯正の治療期間:1年未満
  • マウスピース矯正は治療期間が長いほど費用も上がる
  • 来院頻度 初期1ヶ月に1度、通常2〜3ヶ月に1度
  • 全体矯正ではワイヤー矯正との来院回数の差がおよそ10回ほど
歯科矯正医 柏先生

マウスピース矯正なら全体矯正をする場合でも、来院が2〜3ヶ月に1度で良いのであればかなり手間が少ないですよね。

さらに、しっかりルールを守っていれば最初に言われた通りの期間で矯正治療が完了して、余計な負担もありません。

マウスピース矯正は来院や診察にあまり時間をかけたくない人におすすめの矯正方法ですので、これまで仕事や勉強が忙しくて矯正を断念していた人はぜひマウスピース矯正治療を検討してみてください。


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